
Paper Moon
★★★★
1973年/103分 #ピーターボグダノヴィッチ #ドラマ
名作ラストショーから2年、ボグダノヴィッチが、親子や絆とは何かを問いかける。テイタム10歳で堂々貫禄のオスカー受賞。
アディの話。社会が生んだ被害者と受け取れる。見た目、二人の関係はアゴ似なだけで、真相は藪の中。彼女は、大人を冷静に分析しており、身勝手で愚かな存在として見ており、その背景には両親の存在が深く関与している。また9歳にして既に生き抜く術としての洞察力や判断力、彼女なりの正義感を身につけてはいるが、実体は子供で肉親の愛を強く求めている。後部座席の件ではダンサーであるトリクシーの本性を見抜き、彼女が本音で話す迄は腰を上げない。結果的には自らがモーゼを守る為の罠を仕掛けるべく奔走する羽目となる。奪取金捜索の件は息を呑む。モーゼと観客が一体化する臨場感、また黒人の付人との関係は差別に対して嘲笑を持って一石を投じている。食堂での$200問答は白眉。
モーゼの話。大恐慌の被害者と受け取れる。詐欺師という職業からも、人としては弱く、自らそれを自覚しているが、葬儀に参列するなど情には厚く人間的。何より人として一番大切なことが何かを解っており、アディも直感的にそれを感じ取り、彼に寄り添う。
道の話。人は一人で生きられない。二人は、これまでより楽に生きられる未来を予見するも、一旦立ち止まり、自分に欠けている物を掴む為に行動する。面倒は素敵な事、口喧嘩しながらボロ車で走り出す。行く先にはくねくね道が待っている。
4スジ4ヌケ5ドウサ4テイジ5コノミ
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