男はつらいよ ぼくの伯父さん

男はつらいよ ぼくの伯父さん

★★★
1989年/109分 #山田洋次

第42作。舞台は茨城と佐賀。主演は寅次郎#渥美清 さくら#倍賞千恵子 竜造#下條正巳 つね#三崎千恵子 博#前田吟 たこ社長#太宰久雄 源公#佐藤蛾次郎 御前様#笠智衆 満男#吉岡秀隆 マドンナ#後藤久美子。満男篇第一段。寅次郎が恋の指南役となる理由は渥美清の体調不良でシリーズも年1本に変更、満男編は未完の第49作花へんろで完結の予定であった。

普段の話。寅次郎が帰ると満男は浪人中、さくらから相談相手を依頼され鰌屋に連れていき女中をからかい恋を語った挙げ句の泥酔は寅次郎の本領発揮。未成年の飲酒に激怒する博、満男とさくらの大喧嘩、いつもの安心する光景。

蹉跌の話。家出した満男は泉に会いにバイクで母親と暮らす名古屋のバーに向かうが彼女は佐賀の親戚宅に引越していた。道中ではスリップ事故に遭い親切な男に助けられるが彼はホモ、ベッドの猛烈アタックを何とか切り抜ける。青春の蹉跌を感じる挿話。

吐息の話。寅次郎の相部屋で浪人の若者が入り彼に「ろくなもんじゃない」と説教風もその相手は満男、彼の一途さを感じて深草少将の百夜通いを一席。翌日二人は泉の家を訪ね祖父と意気投合、彼女の叔母に幾ばくかの恋心も役回りは忘れない。一宿一飯の恩義で百夜通いを又一席。青春の吐息を感じる挿話。

息吹の話。満男の初デートは吉野ヶ里遺跡。帰宅が遅れ高校教師の叔父からは非難、気軽に誘った泉からも反発、一人寂しく帰京する。寅次郎は「寂しい思いをしているお嬢さんを慰めようとやって来た満男を私はむしろよくやったと褒めてやりたいと思います」と弁護する。開けて正月、帰宅すると目の前には泉がいた。青春の息吹を感じる挿話。

団欒の話。寅次郎が満男を心配しくるまやに電話を架ける。電話口の向こうではご近所が集い団欒の賑わいがある。旅先の風は冷たく家族の声は暖かい。渡世人は侘しく切ない。

3スジ3ヌケ3ドウサ3テイジ3コノミ

タイトルとURLをコピーしました