ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

Once Upon a Time… in Hollywood

★★★★
2019年/161分 #クエンティンタランティーノ #ドラマ

監督の聖林への溢れんばかりの愛が伝わってくる作品。半世紀前の椿事スナップを通して、映画への想いを炙り出します。

リックの話。半世紀前聖林の分身であり、被害妄想の強すぎる悪役。喜怒哀楽のはっきりした単細胞キャラはとても可愛らしく憎めない。本作のレオ演技は要注目。特に優等生的天才児相手の、嗚咽から最後の突飛ばし迄の場面は圧巻。天才児同様、賞賛に値します。

シャロンの話。理想の聖林の分身であり、浮世離れした天使。ただ笑い眠り踊るだけで、その無垢なる存在は異彩を放ちます。台詞がほぼない点や劇場の立ち居振舞いと足裏の汚れは彼女のイノセント感を加速させます。

クリフの話。現代聖林の分身であり、自然体で無機質的な正義の味方。Bリーや暴漢との格闘の中、無表情で無駄のない動きは往年のイーストウッド、フォンダら西部劇ヒーローの正統な系譜。

ヒッピー娘の話。ヒッチハイクからカルト教団との関与究明劇まで、スパーン牧場では終始、緊張感が持続している。彼女の腋毛や唐突なヤる発言は観客の心を鷲掴みにし、年齢詐称のやり取りでは、気持ちよく裏切っている。

ラストシーンの話。業界或いは時代の代弁者として、独自の解釈を展開する。マンソン一派を執拗にいたぶる事で彼なりの正義を示す。また、悪役と天使の融合は、あるべきだった時代と明るい未来を提示する。

4スジ5ヌケ5ドウサ4テイジ4コノミ

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