
A Big Hand for the Little Lady
★★★
1966年/95分 #フィルダークック #西部劇 #コメディ
西部で年一回開催される富豪ポーカー大会の一日をウィットに描いた。全員の個性が際立っており、物語に引込まれる事請け合い。初物フォンダと奥様ニューマンは要注目。
メンバーの話。彼らは脛に傷を持つ一癖も二癖もある男達。生業は葬儀屋、弁護士、新婦父、牛買いで、自分の使命を放棄しても、賭博ポーカーに興じるならず者達。話が進むに連れて各人の過去が露になり、話に正当性が生まれる。ここに旅行者メレディス一家が加わる事で緊張感は一気に加速する。
奥方の話。ポーカー狂が見物だけで済む筈がない。時間があるとは言え、息子の看視を条件に参加を許可したのは正直呆れたが…。何れにせよ旦那急病から奥様プレイヤー誕生迄の件は天晴れ。メンバーを引連れて銀行への行進を俯瞰で捉えた場面は見所、結末をも暗示している。
借入の話。担保には驚愕した。賭博卓戻りから銀行家の再登場まで怒濤の展開で息つく間も無い。プレイヤー全員の選択肢が無くなる瞬間は痛快の一語。手札を明かさず終了するのはポーカーのルールを守った粋な選択。
後日譚の話。花嫁の父が娘婿を逃がす場面は拍手喝采、そこからメンバー其々の話に突入し大団円と思いきや、待ちうけるのは大どんでん返し。鍵を握るのは医者と銀行家。また虚構と現実の夫婦が逆転する現象にはニヤリとさせられる。惜しむらくは、観客の裏切り方が負の方向に流れた点。
4スジ3ヌケ3ドウサ3テイジ4コノミ