時計じかけのオレンジ

A Clockwork Orange

★★★★★
1971年/137分 #スタンリーキューブリック #サスペンス

犯罪抑圧を目的に自由の選択肢を奪われた生き物の悲しくも楽しい物語。仲間言葉のナッドサット語を使用した問題作。このシニーはアルトラなドルーグのトルチョックとデボチカをビディーしホラーショーをスクバットするポレズニーなスニーティ、ライティライト。

楽曲の話。アレックスの心境は音楽で表現される。クラシックが彼のIQを、電子音が近未来の倒錯感を醸し出す。コロブの憩いは「メアリー女王の葬送曲」、深夜暴走の爽快は「泥棒かささぎ」、暴行する高揚は「雨に唄えば」、レコード店の愉悦は「第九」、3Pの快楽は「ウイリアムテル序曲」、逆戻りの歓喜は「威風堂々」 。

統制の話。選択不能者は真人間か。ルドヴィコ療法でリドロックを装着され暴力映像の洪水で生理的拒絶を移植される。人間は残虐も国家権力はその上位、自由意志制限の是非を問う。題名は感情を統制された機械化人間を意味する。

醜態の話。出所後、両親からは冷遇、昔の仲間からはリンチ。元暴行先の主人が救済も結局は復讐の上に利用される。作者は、価値基準が外側の弱者とならず自己ルールを作り守る超人を目指しルサンチマンが強い畜群になるなと我々に訴える。

自由の話。ニーチェは生の喜びを性欲、残酷、陶酔で規定、各項目が強すぎれば他者侵害で戦争に至ると規定し、解決策は芸術で強要は禁じ手と唱えた。1970年代の荒廃した混沌の時代にこの作品が生まれた。

5スジ5ヌケ5ドウサ4テイジ5コノミ

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