
Once Upon a Time in America
★★★★★
1984年/249分 #セルジオレオーネ #ドラマ
徹底の話。言葉の排除、時間の余韻、理性は遠景、感情は近景、作家の潔さを総括する作品。彼は米国への憧憬全てが実際より大袈裟で幻想的と回顧する。
デボラの話。ヌードルスは彼女に贈られた聖書の一節を唱え求愛するが拒否された挙句にレイプしてしまう。彼は過去に囚われ逃れられず優しさの中にも反道徳や残虐性を秘めている。運転手はチップを受け取らない。また再会した彼女は彼の目には30年代のままでドーランの剥がれと共に年齢も露になる。
謎の話。酩酊者から盗んだ時計が時を刻み続ける。皆の過ぎ去りし日々は還らずマックスの生涯をかけた努力は無駄に終わる。ゴミ粉砕機への投身自殺や最期の満面の笑みは永遠の謎。
1932年の話。マックスの連邦銀行襲撃の夢を潰す為の密告が皆殺しに繋がる。ヌードルスは阿片窟に逃避し現世を振り返り未来の夢を見る。奥の黒焦死体、警察署長の赤ん坊差替え、強盗先会計女との面接は注目で見所。
1923年の話。覗き窓からデボラの記憶を辿り少年時代へ回帰、訪ねた彼に彼女はキスを許すが一線を引く。米国社会の大半が移民の時代、彼等の原点となるギャング団設立、資金は因縁の貸金庫へ。淫売への贈物ケーキの完食に彼等の気質が伺える。刑務所の入所が少年との別離の時。
1968年の話。YesterdayとBig appleを背景に政治と組合と犯罪の癒着が生まれた時代にヌードルスは関与しない。それは高潔ではなく呪縛。禁酒法の葬式がギャング時代の最期を告げる。
5スジ5ヌケ4ドウサ5テイジ5コノミ