
男はつらいよ 寅次郎の告白
★★★
1991年/101分 #山田洋次
第44作。舞台は蛭川、鳥取。主演は寅次郎#渥美清 さくら#倍賞千恵子 竜造#下條正巳 つね#三崎千恵子 博#前田吟 たこ社長#太宰久雄 源公#佐藤蛾次郎 御前様#笠智衆 満男#吉岡秀隆 マドンナ#後藤久美子。
満男篇第三段。泉が楽器店就職の為に上京するが満男は又も自分に会いに来たと有頂天、泉は学歴や転校、離婚問題等、環境が障壁となり就職は上手く行かない。さくらと博の心配の種は寅次郎から満男に移行する。
騒動の話。人手不足騒動を一席。タコ社長は泉が就職できなかったら俺が引き受けると申し出。寅次郎は「あれが会社」と絡み社長も「お前は体のいい失業者じゃねぇか」と応酬、大喧嘩も毎度お馴染み。
後先の話。満男は泉の就職をどうする事も出来ず自分の学費を彼女に充てる等、迷走する。泉は帰省後、就職に続いて母の再婚問題が勃発し苦悩の末に家出する。満男は彼女に手紙を貰い鳥取へ直行、青春は暴走する。
寡黙の話。家出した泉は駄菓子屋に居候、そこに偶然寅次郎参上、泉は「会いたかった伯父ちゃまに」と彼の腕の中で涙する。老婆の親切で三人川の字で床に就くが眠れない泉は寅次郎に身の上話をする。寅次郎は普段饒舌もいざとなると寡黙、彼女を静かに優しく支える。
悠然の話。砂丘で再会する二人、手をふり駆け寄る泉に砂丘から転げ落ちる満男、時が止まった様に悠然と流れる砂と時間は劇的効果を高める。寅次郎は遠くから手を降るだけ。
静観の話。寅次郎は顔染みの料亭、聖子を訪ねる。聖子はかつて恋した女、彼は訪れる度に冗談で「旦那は死んだか」と質問も、それが現実のものとなり愕然とする。再会のお酒を愉しむ二人、ピンクカーテンの向こうに人生が揺れる。満男は心配で覗くが手摺から転落し大怪我、彼は語る「手の届かない人がいると夢中になるけどその人が好きになると慌てて逃げ出すんだよ」。寅次郎は普段振られるがいざとなると静観、彼女を静かに優しく支える。
3スジ3ヌケ3ドウサ2テイジ3コノミ