
Star Wars: Episode Ⅷ Last Jedi
★★★
製作2017年/152分 #ライアンジョンソン
主演はレイ #デイジーリドリー、カイロ #アダムドライバー、フィン #ジョンボイエガ、ポー #オスカーアイザック、ルーク #マークハミル、ハン #ハリソンフォード、レイア #キャリーフィッシャー。
主題はルークの言葉「最後のジェダイは私ではない」。ルークはジェダイをレイに限定せず心に善を持つ全ての人々の総称と規定、終幕の子供は箒を握りしめレジスタンスの指輪を嵌め心に純粋な善を宿す。彼はフォースは善を持つ全ての人に宿ると宣言する。
見所はヨーダのジェダイ聖典を眺めルークに呟く「お前は黴臭い本の山など忘れてしまえ」。監督はファンに媚びた映画を作るなんて間違っていると語ったがこれはファンに左右されない革新的な作品を主張したルーカスの信念と合致、彼は本作を絶賛した。
原作はオリジナル。SWシリーズ第8作目、新三部作の第2章。Cフィッシャーが16年に急逝、エンドロールではレイアのテーマに併せ追悼文が流れる。本作は問題作、一部ネットサイトでリメイク話やSW正史除外キャンペーンで署名10万名が集まる。続編はライアン主導でサーガと別の三部作を予定中、彼は1作目を演出予定で目標は未来の子供達への伝言。18年に新シリーズ化決定、22年から1年毎の公開が発表。
軽視の話。#キャスリーンケネディ は新三部作の草案をJJエイブラムス、脚本をトリロジーの#ローレンスカスダン に依頼し対話徹底を求めるがライアンは自身チームで作家性を全面に別脚本で革新に邁進する。レイアは失策続きで死の遊泳、アクバー提督は無駄死に、ルークは隠遁しベン殺害を告白、カイロとの死闘も霊体による遠隔操作で直後は呆気なく他界。Mハミルは設定に憤怒し否定的所見を発表も後日撤回、次作監督Cトレボロウ更迭とトリロジー軽視は内紛を勃発、混迷を極める。
決別の話。コリンは血脈の伝統に終止符を打つ。カイロはスノークを倒し言葉を吐き捨てる「古いものは滅びる時だ」。終幕で名も無き少年がフォースを操り発言する「誰にでも特別な力を持つ事は出来るし誰にでもその可能性がある」。ライアンは意図的に自身の意思を表明し過去作との決別を図る。
俗物の話。SWは版権問題によりハリウッド超大作では無い事は既成事実、ルーカス個人の創作による巨大資本のインディーズ映画。創作元を失った新三部作は二次創作となり俗物化は必至の状況。独創性に感銘を受けた者が絶賛しトリロジー信者が批判するのは当然の終着点。
架橋の話。ルークは「帝国の逆襲」で氷の惑星ホスの白き氷塊の中でハンに発見されトーントーンに包まれて一命を取り留める。本作は石の惑星クレイトの白き岩塩の中で自らで生を賭した勝負に出る。後方には護るべき仲間達、護られた彼が護るべき者となり未来への架橋を渡す。
冒頭の話。トリロジー冒頭は時勢の勢力図も含め物語の方向を暗喩。4はデストロイヤーの反乱軍艇追撃で暗黒の拡大、5はデストロイヤーの正面遮蔽で暗黒の覇権、6はデストロイヤーの再建デススターへの巡航で暗黒の行方、1はジェダイ艇巡航で銀河の安定、2はパドメ艇の共和国巡航で銀河の不安、3は共和国艇で後に帝国軍艇となるヴェネタ―級デストロイヤー俯瞰で銀河の覇権委譲、7はデストロイヤー陰影が惑星を遮蔽し不安の襲来、8は退散するレジスタンス艇にドレッドノートが突如追撃し不安の的中。本作は4の冒頭と酷似する。
二元の話。ジェダイとシス、善悪の世界観は継承される。「帝国の逆襲」は弟子覚醒と師匠死別、「クローンの攻撃」は双子誕生と両親死別が描かれた。本作もレイとベン、ルークとレイア、フィンとローズで二元が見られアナキンのセーバーは2分割、対象の陰陽を明確にして橋渡しとなる物語を光と闇で取り分ける。二元論はトリロジーに於いて重要な要素となる。
謀略の話。「ジェダイの帰還」でベイダーは仮面を脱ぎアナキンとして帰還する。カイロもまたスノークの虜囚となるが彼は自らの意志で仮面を破壊し俘虜の身から抜け出す。これはジェダイ側へのミスリードを誘うが自らのファーストオーダー最高指揮官の立場強奪を謀る策略。
落日の話。ルークの生命力が徐々に弱まる。2つの夕陽の1つが沈み1つは輝きを増す。世界を照らす希望ルークとレイアは各々を補完してきたが此処でルークの物語は終焉を迎える。タトゥイーンの太陽が二人の昇日ならオクトーの夕日は二人の落日、ルークがタトゥイーンで見た光景は未熟と成熟の自分、彼は死を前に同じ光景を見る。此はルーカスのSWサーガとの決別も内包する。
3スジ3ヌケ2ドウサ4テイジ3コノミ