
The Shawshank Redemption
★★★★★
1994年/143分 #フランクダラボン
人生は施設に入ることの繰り返し。男同士のラヴストーリーで寓話に範疇される。レッドの一人称で語られる46年から20年間の記憶。時代性は強くノートン所長はニクソンイメージ、ピンナップガールはリタからマリリン、ラクェルと変化させる。監獄は10年以上放置された廃屋を装飾した。壁材の廃棄法は大脱走のオマージュとなっている。アレングリーンは監督最初のエージェントで撮影直前に亡くなった友人。
自由の話。屋上の麦酒は全員が自由を掴む名場面。閉鎖空間も希望があれば神が舞い降りる。フィガロの結婚は皆の気持ちが昇天し全ての時間が止まり皆が自由を手にする。脱走は460mの汚物配管の先、這い出た途端に歓喜の雷鳴と祝福の雨粒が降り注ぐ。3度目の仮釈放審査でレッドは真実を語る「不可の判を押せ」。彼はその瞬間に解放された。因みに審査写真はモーガンの息子アルフォンソ、何れも絶品カメラワーク。
慣熟の話。壁際の二人の対話は見所。アンディ独白「必死に生きるか必死に死ぬか」に作品の主題が凝縮されている。老囚人ブルックスは麻痺から不感に慣らされる。施設慣れは日常にも潜み万民に共通する恐怖。出所ではブルックスは外部からの客観視点、レッドは後方から主観視点で捉えられ生死の違いを浮き彫りにした。原作での彼はレッド回想するだけの人物。
希望の話。終幕で新聞の見出しが踊り金庫の刺繍が空虚に皆を諦観する「主の裁きは下る」。中庭の秘密ジワタネホ、丘の大樹を訪れたレッドは黒曜石の下に希望を見つける。ブリキの箱には自由の象徴である豪華客船が印刷、そこには未来が詰まっている。
原因の話。題名にリタヘイワースを使わなかったのは伝記物を避けた為。劇中上映は原作で失われた週末だったが使用料問題で同社ギルダに差替えた。架空口座名をピーターからランドルに変更したのは実在した為でザスタンドから転用した。配役はモーガンがティムを推薦した。
5スジ5ヌケ5ドウサ3テイジ5コノミ