ありがとう、トニ・エルドマン

Toni Erdmann

★★★★
2016年/162分 #マーレンアデ #ドラマ

トニエルドマンはカツラ入歯で仮装した架空の男で父親の客観人格。彼は愛犬を失った機会で人生を振り返り離れて暮らす娘を心配し始める。追い回される娘も当初は煙たがるが次第に人生の意味に気づき始める。

質問の話。娘が働く会社は自分本意の愛なき集団。高級車、クラブ、コカインが日常で廃墟の貧困少女を見て何も感じない。娘も家族の集いで携帯で話すふりをして交流を拒絶し始める。父は彼女を見て、お前は人間かと問いかける。

熱唱の話。娘は父の伴奏で自棄がちにGreatest love allを歌う。歌詞は自分を愛する重要性を説いている。娘はバス停のお迎えや自転車の乗り方を通し沢山の愛を受けて育つが、企業の顧客第一教育で自分を見失う。家族集合に始まり母の死で終わる物語は人生そのもの。

パーティーの話。会の目的は親睦。彼女は自らの窮屈さに気づき全裸を提案、親友や彼氏は逃げ出し上部だけの付き合いを露呈する。対して部下上司は彼女に従い素直に親睦を図ろうとする。これは仕事の名目が人間性を狂わせる事を意味する。父はブルガリアを代表するクケリで登場、各々の立場で物事を考える様、提示する。

再生の話。ドイツの会社はルーマニアの石油資源を搾取する利己的企業。物語の中盤、父との別れで娘は大切な物に気付き始め、涙を止められない。ラストでは父の入歯を照れながら装着する。彼女の再生が始まる。

4スジ4ヌケ4ドウサ5テイジ3コノミ

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